あなたならどうする?福祉サービスへの苦情の伝え方

あなたならどうする?福祉サービスへの苦情の伝え方

福祉サービスを利用していて、サービスの提供内容や職員の対応に納得できなかったり、苦痛を受けた、などという経験はありませんか?

福祉サービスは、事業所の中で利用者に対してサービスを提供するものが多いため、事業所内での様子が外に見えにく、利用者の権利が侵害されやすい環境にあると言えます。

福祉サービスの事業者は制度に則って、適切なサービスを提供するために日々努力しています。しかしながら、利用者側から見て「不適切」と感じる対応が起こる可能性があります。

そのような場面に遭遇した時、利用者はどうやってその不適切な対応について苦情を伝えればよいのでしょうか?

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苦情は誰に伝えればいいのか?

まず、福祉サービスを利用していて不適切だと感じる対応に遭遇した時、誰に伝えればよいのでしょうか。苦情を伝える先は、大きく2つに分けることができます。

 

福祉サービス事業所の「中」で伝える

最初に考えられるのは、実際に不適切だと感じる対応が起こった福祉サービスを提供している事業所の中に伝える方法です。

福祉サービス事業所の中と言っても、伝える先として主に3つが挙げられます。

身近な職員に伝える

苦情を伝える際に最も声をかけやすいのは、身近にいる福祉サービスを提供してくれている職員です。

職員は日頃から利用者と関わっているため、信頼関係ができていれば苦情などの困った相談はしやすいと言えます。また、職員は苦情を受け付け、その状況を把握した上で、苦情解決のために担当の職員に報告することになっています。

裏を返せば、現場でサービスを提供する職員の多くは、苦情を聞くことはできるものの、その苦情の解決を図る権限をもっていません。そのため、対応する職員によっては、苦情を伝えてもその後なかなか反応がなかったり、解決に時間がかかってしまう等の問題が起こることがあります。

苦情受付担当者等に伝える

福祉サービス事業所には、利用者から苦情を直接受け付けたり、事業所の中で苦情解決を図りやすい環境を整える「苦情受付担当者」がいます。

苦情受付担当者は、利用者にその担当者を周知することが義務となっています。また、苦情受付担当者は実際に福祉サービスの管理に携わっている方が担っている場合が多く、苦情へ早急に対応することが期待できます。

しかしながら、事業所の規模が大きい場合などは苦情受付を担当する職員と普段から話す機会が少なく、苦情を伝えにくいというデメリットもあります。

第三者委員に伝える

「そうはいっても、職員に苦情を伝えにくい」とうい利用者は多いでしょう。そのような利用者のために設置されているのが、第三者委員です。

第三者委員は福祉サービス事業所の職員ではない、事業所の外部の方が担当しています。第三者委員も苦情を申し立てた利用者に対して、事業所との話し合いへの立ち合いや苦情解決のための調整を図る権限をもっています。

「職員に苦情を伝えると、自分の立場が脅かされるのでは・・・」そのような不安を感じる方には、第三者委員への相談をおすすめします。

 

福祉サービス事業所の「外」に伝える

苦情の内容が重大で、早急な解決を図りたい。そのような場合には、福祉サービス事業所の外部へ伝えるという方法もあります。

福祉サービス運営適正化委員会に伝える

福祉サービス運営適正化委員会は、都道府県ごとに設置されています。福祉サービス適正化委員会の役割は福祉サービスを利用している利用者の苦情を受け付け、その事情を調査します。また、苦情解決に向けて必要なあっせんを行います。

福祉サービス運営適正化委員会は、苦情解決を図るための指導や監督などの直接の権限をもっていません。しかしながら、その苦情の内容に明らかな権利侵害や虐待、法令違反がみられる場合に都道府県知事に通知します。その結果、行政から調査や改善指導が入る場合があります。

以上のことからも、福祉サービス運営適正化委員会は苦情解決の直接的な権限は持っていないものの、解決に向けた具体的な動きや効果が期待しやすいといえるでしょう。

 

苦情を自分の中に留める必要はありません

苦情は、周りのことを気にして胸に留める必要はありません。

なぜなら、苦情を申し出ることは自分が利用している福祉サービスをより良いものにするというメリットを持っているのです。

事業所の中で業務を行う職員は、自分の不適切な対応に気づくきっかけが少ないため、苦情を申し立てることが職員のためにもなり、また不適切な対応を受ける他の利用者のためにもなります。

また、我慢してサービスを利用し続けることは何よりも自分自身のためになりません。サービスは利用者のためのものです。

もし、利用しているサービスに苦痛を感じていて悩んでいるのなら、勇気を出して苦情を伝えてみませんか。

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