結局福祉ってよく分かんねぇや

福祉は自分で定義するものらしい

結局福祉ってよくわかんねぇや

最新! 就労定着支援の事業内容まとめ 【随時更新】

f:id:potate0023:20181021204858j:plain

平成29年度、厚生労働省で障害者総合支援法施行3年後の見直しが行われました。その内容をもとに、平成30年度から改正障害者総合支援法が施行されました。

近年障害者雇用が全国的に関心を集めている背景もあり、改正障害者総合支援法では「働くこと」に関する障害福祉サービスの内容も大きく見直されています。その中で話題となっているのが、「就労定着支援事業」の新設です。

今回、この就労定着支援事業について解説したいと思います。しかし、まだ改正されて間もないため、新たな情報が入り次第、随時更新していきます。(平成30年4月15日現在)

 

everyday-komarikan.hatenablog.com

 

もくじ

 

 就労定着支援事業新設の背景

平成29年 障害者雇用状況の集計結果 より

f:id:potate0023:20180415193055p:plain

出典:厚生労働省(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000187661.html

 

昭和51年に障害者雇用促進法が施行されて以降、就職している障がいを抱えている方の人数は着実に増加を重ねてきました。その増加に大きく貢献したのが、就労移行支援や就労継続支援A型、就労継続支援B型といった、「働くこと」に関わる障害福祉サービスでした。

障がいを抱える方々がこれらの障害福祉サービスを利用することで、日中の作業や訓練を通じて就職への準備や自信を整え就職できるようになりました。

しかし、就職する方が増える中で、新たな課題が見えてきたのです。 

 

障害者雇用の現状等(平成29年9月20日)

 

f:id:potate0023:20180415194821j:plain

 出典:厚生労働省(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11601000-Shokugyouanteikyoku-Soumuka/0000178930.pdf

 

それが、「就職後の早期離職」です。

障害者雇用が進む中で、就職したものの就職後の生活に適応することができず、安定して働くことができない課題が浮き彫りになったのです。その主な原因のひとつが、「生活上の支援」でした。

障害者雇用への企業の理解が進み、勤務時間内の就業時の合理的配慮が受けやすくなったものの、帰宅後の生活リズムや体調管理などの生活面での支援が行き届か無い現状がありました。その結果、本人の不安や困りが膨らみ、就業後の生活に支障をきたすようになり退職せざるをえなくなるのです。このような生活支援は、今後もその課題が多様化しニーズが増えていく可能性が高いです。

このような課題に対応するため、新設されたのが「就労定着支援事業」です。

 

就労定着支援の概要

就労定着支援事業の定義(指定基準より)

就労定着支援に係る指定障害福祉サービス(以下「指定就労定着支援」という)の事業は利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう就労に向けた支援として規則第六条の十の二に規定するものを受けて通常の事業所に新たに雇用された障害者に対して規則第六条の十の三に規定する期間にわたり当該通常の事業所での就労の継続を図るために必要な当該通常の事業所の事業主障害福祉サービス事業者等医療機関その他の者との連絡調整その他の支援を適切かつ効果的に行うものでなければならない

参考:障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準等の一部を改正する省令(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaisei/dl/kokuji-h30-x.pdf

 

厚生労働省の資料によると・・・

就労定着支援創設の目的

就労移行支援等を利用し、一般就労に移行した障害者の就労に伴う生活上の支援ニーズに対応できるよう、事業所・家族との連絡調整等の支援を一定の期間にわたり行うサービスを新たに創設する

支援の対象者

就労移行支援、就労継続支援、生活介護護、自立訓練の利用を経て一般就労へ移行した障害者で、就労に伴う環境変化により生活面の課題が生じている者

支援の内容
  • 障害者との相談を通じて生活面の課題を把握するとともに、企業や関係機関等との連絡調整やそれに伴う課題解決に向けて必要となる支援を実施。( 利用者の自宅・企業等を訪問することにより、月1回以上は障害者との対面支援を行う。加えて、月1回以上は企業訪問を行うよう努めることとする。)
  • 利用期間は3年を上限とし、経過後は障害者就業・生活支援センター等へ引き継ぐ。

 

f:id:potate0023:20180415221834j:plain

以上の内容は、『平成30年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容』をもとにしています。

(出典:厚生労働省(省令・告示|厚生労働省))

 

就労定着支援の人員基準

①就労定着支援員

就労定着支援員の数は指定就労定着支援事業所ごとに常勤換算方法で利用者の数を40で除した数以上

 

②サービス管理責任者

サービス管理責任者の数は、指定就労定着支援事業所ごとに当該指定就労定着支援の事業の利用者の数が

  • 60人以下の場合は1人
  • 利用者の数が60人を超えて40人またその端数を増すごとに、プラス1人以上

 

※ただし、指定就労定着支援事業所と同一の事業所の中で

  • 生活介護自立訓練(機能訓練)
  • 自立訓練(生活訓練)
  • 就労移行支援
  • 就労継続支援A型又は就労継続支援B型

に係る指定障害者福祉サービス事業者の指定を併せて受け、一体的に運営している場合は、指定就労支援事業の利用者数と同一の事業所の中で運営している事業の利用者数を合計した数が

  • 60人以下の場合は1人
  • 利用者の数が60人を超えて40人またその端数を増すごとに、プラス1人以上

 

以上の内容は、『障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準等の一部を改正する省令』を参考にしています。

(出典:厚生労働省(省令・告示|厚生労働省))

 

障害者就業・生活支援センターとの兼ね合い

今まで、「働くこと」に関する障害福祉サービスを利用し、就職した後の職場定着支援は、障害者就業・生活支援センターが引き継いでいました。

しかし今後は、生活介護自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援、就労継続支援A型又は就労継続支援B型利用終了から3年間は就労定着支援事業が定着支援を行い、その後に障害者就業・就業生活支援センターが定着支援を引き継ぐようになります。

昨年度、就労定着支援事業の創設について検討が行われていた段階では、就労定着支援事業の利用者の定着支援に、障害者就業・生活支援センターは関わらない方針だったようです。しかし、地域自立支援協議会で必要と認められる場合は、就労定着支援と障害者就業・生活支援センターの連携が認めらる形になりそうです。(詳細は不明です。すいません。)

また、就労定着支援事業の対象とならない方の定着支援は、引き続き障害者就業・生活支援センターが行います。

 

f:id:potate0023:20180415222852j:plain

出典:厚生労働省(障害者の方への施策 |厚生労働省

 

職場定着支援に係る機関の整理が必要になる?

昨年度まで職場定着支援に関わっていた就労支援機関は、

  • 就労移行支援事業:就職後6か月
  • ジョブコーチ:就職直後の職場適応援助
  • 障害者就業・生活支援センター:就職後から退職まで

今後就労定着支援が新設されたことで、

  • 就労定着支援事業
  • 相談支援専門員

が、支援に加わるようになります。特に相談支援専門員は就労定着支援事業を利用するためのサービス等利用計画を作成するために、職場定着支援に係る連携体制を整える役割が増えるのではないかと推測されます。

一方で、相談支援専門員は全国的に人員不足。ここが就労定着支援の利用に関わる課題になる可能性は高いです。

everyday-komarikan.hatenablog.com

 

まとめ

就労移行支援事業の就労定着支援体制加算は今年度9月一杯で終了する見込みと言われています。このタイミングに合わせて事業申請を行う就労移行支援事業所が多いことと予想されます。まだ様子見の段階であり情報も少ないですが、新たな情報が入り次第更新します。