結局福祉ってよく分かんねぇや

福祉は自分で定義するものらしい

結局福祉ってよくわかんねぇや

福祉レポート~社会福祉原論(社会福祉観)

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課題の概要

自分の社会福祉観

 

解答

 私は社会福祉について、「エンパワメント」と類似するものであると考えている。以下ではその根拠に触れた上で、自身が感じる社会福祉の課題について概説したい。

 社会福祉は、日本国憲法の理念を基礎としている。特に、第二十五条の生存権、国の生存権保障義務を中心として、第十三条の幸福追求権の尊重、第十四条の法の下の平等などの理念に支えられているといえよう。

 具体的にいえば、日本は国民に対し、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利、生命・自由及び幸福追求に対する権利、法的権利・義務関係においての平等を憲法をもって保障している。これを体現するための理念や目的、目標、価値または、体現する手段としての政策、制度、援助、活動が社会福祉といえる。一番ヶ瀬康子の社会福祉概念の整理を援用すれば、理念や目的、目標、価値は目的概念としての福祉であり、手段としての政策、制度、援助、活動は実体概念としての福祉と区分することができよう。

 以上の憲法上の解釈からも社会福祉はすべての国民のためのものであることが分かる。しかし、中には政策や制度、援助、活動などの実体概念の福祉の力を特に必要としている方がおり、その範囲は様々な政策や制度によって規定されている。一例ではあるが、高齢者のための介護保険法、障がい者のための障害者総合支援法、児童のための児童福祉法などといったような形で、援助や活動を制度化する便宜上の区分けが図られているのである。

 しかし、社会福祉の個々の必要性を政策・制度によって簡単に分けることは難しい。それは、社会生活上の困難さや将来の生活の希望は本人の中にあり、それを他者が把握することを一朝一夕にはできないためである。そのことを踏まえ、社会福祉を必要とする方の範囲について、社会福祉士養成講座編集員会編集の『現代社会と福祉』において、「社会的にバネラブルな状態におかれている人々」と表現されている。

 「社会的バネラビリティは、現代社会に特徴的な社会・経済・政治・文化のありようにかかわって、人々の生存(心身の安全や安心)、健康、生活(の質)、尊厳、つながり、シチズンシップ、環境(の質)が脅かされ、あるいはそのおそれのある状態にあることを意味している。バネラビリティという言葉は、もともと、心が傷つきやすい、病気にかかりやすい、被災しやすい、被害を受けやすいなどの意味を持つ言葉として心理学、医学、犯罪学などの領域で用いられてきた。それを社会的かつ包括的な概念として再構成したものが社会的バネラビリティである。」

 つまり、社会的にバネラブルな状態におかれている人々は、社会的影響により本人の生活が脅かされているということができる。この人々に対し、社会福祉は目的概念の福祉を持ち、実体概念の福祉を駆使することになる。駆使するというのは、社会的影響により本人が制限されている能力や権利を回復し、または強化することにあたると考えられる。この考え方は、エンパワメントと通じるのである。

 エンパワメントとは、能力や権限を与えるといった意味をもつ言葉であり、個人が自分の持っている能力に気づきそれを発揮するための援助ということができる。ソーシャルワークにおいては、黒人社会についての研究を行ったソロモンが、社会的な圧力によって無力な状態に陥っている人々の力を獲得していくための介入を訴えた際に用いられ、注目を集めた。

 以上のことを踏まえて考えると、目的概念の福祉はエンパワメントの理念や目的、目標、価値と通じ、実体概念の福祉はエンパワメントを体現するための手段としての政策・制度・援助・活動ととらえることができ、社会福祉そのものがエンパワメントであると考えられる。

 社会福祉とエンパワメントを同義ととらえたときに、注目すべき点は本人主体であり、当事者目線での人権意識である。その上で私は、政策・制度が作られる上で当事者の困り・課題を抽出・検討し、いかに援助として形にできるかが重要であると考えている。

 以下に例として、障がい者の就労支援においての通勤の課題を挙げる。

 障がいを抱える方の中には、自立した通勤が困難な方がおり、業務能力としては申し分なく企業側が採用を希望しても、通勤が困難なために就職できない場合がある。

 

 (一部省略:就職先は決まっていたものの、通勤手段が乏しい田舎で通勤手段が確保できず就職を断念したAさんの事例)

 

 

 このように、自立した通勤方法の確保が課題となり、就職活動に影響するのはAさんだけではなく、複数のケースがあり地域の課題になっている。これらの当事者の声を集約し、障がいを障がい足らしめないための、環境因子へのアプローチも援助の役割であり、社会福祉の役割であると考えられる。

 しかしながら、当事者の近くで実際に援助にあたる援助者と制度・政策を検討し運営する行政では、その思惑が必ずしも一致するとは限らず、結果当事者のニーズが置き去りにされる場合もありうる。そういった意味でも、社会福祉においては地域内の機関同士の連携が重要といえよう。

 これまで、私自身の社会福祉観として社会福祉とエンパワメントは類似するものであること、そうとらえた際の課題としての、当事者ニーズの抽出・検討と制度化を挙げた。変化する社会の中で求められる社会福祉も変容を続けている。しかしながら、その根底にあるのは個別的ニーズへの対応であり、エンパワメントであると言えよう。

 

感想など

約1年前に作成したレポート。当時は、的確に表現できたつもりだったけど、今改めて読むと「社会福祉=エンパワメント」は違うよなぁと感じてしまう。どちらかというと幸福を追求するための支援・援助ってのが近い気がするけど。