結局福祉ってよく分かんねぇや

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結局福祉ってよくわかんねぇや

福祉レポート~社会福祉援助技術総論(ソーシャルワークの形成過程)

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課題の概要

ソーシャルワークの形成過程

 

解答

 ソーシャルワークの源流は、社会的に弱い立場にある人に対し、宗教的な価値観をもって行われた支援にある。ヨーロッパではキリスト教が慈善活動の基礎となる活動を実施し、日本では仏教がその役割を果たした。6世紀には聖徳太子の十七条憲法の制定と四箇院の設置、行基の各地を周遊した救済活動が行われており、その様子をうかがうことができる。

その後、資本主義が発展したイギリスにおいて、経済活動の変化の中で民衆が困窮し、慈善活動では対応できなくなったことを背景として、1601年にエリザベス救貧法が制定された。1800年代に入り産業革命を迎え、未熟な工業従事者の増加、低賃金労働、急速な都市化による衛生問題等の新たな問題が発生し、エリザベス救貧法では対応しきれず、1834年に新救貧法が制定された。また、産業革命後の19世紀後半には都市化に貧富の問題についてブースらが調査を行い、貧困の状態に陥るのは個人に問題があるのではなく、雇用の不安定性、低賃金などの社会や経済的要因によるものであることを明らかにした。そのような中、1869年にロンドンにおいて慈善組織協会が設立され、ロックの指導のもと、個別的訪問調査やケース記録の集約を行い、慈善団体同士の連携を徹底し、救済機関の分業を確立した。これらの慈善組織協会による慈善事業の組織化が、後のソーシャル・アドミニストレーションの方法・技術の発展に繋がった。この後、バーネットにより地域福祉の向上を目的としたセツルメント運動が展開され、この運動がアメリカに渡り根付くこととなる。

アメリカのセツルメント運動の代表的なものとして、ジェーン・アダムスのハル・ハウスが挙げられる。このハル・ハウスの活動から、アメリカではグループワークやレクリエーション療法が発展していく。グループワークの発展には後のYMCA・YWCAといった青年団体の活動もその一端を担った。我が国では、片山潜がトインビーに影響を受け、1897年にキングスレー・ホールを設立し、ソーシャルワークの源流となった。1899年に横山源之助が『日本の下層社会』として、職人社会や東京の貧民の生活状態等をまとめ、後の法制度の整備を通じた労働条件、生活条件の向上に向けた実践的な調査となった。

イギリスに端を発するケースワークは、この後アメリカで発展を遂げる。その中心人物のなったのがリッチモンドであった。彼女は、友愛訪問を慈善組織運動における最も重要なものと位置づけ、具体的な事実に基づいた支援の重要性を説き、1917年にはケースワーカーが共通に所有することができる知識、方法を確立した『社会診断』を発刊した。このようなリッチモンドの活動やソーシャルワークの諸問題の有効な解明を目指したミルフォード会議等により、ケースワークは科学的な支援方法として体系化され専門職化していく。

同時期の我が国では、第一次世界大戦後の社会的不平等に対し、行政が主導となった組織的救済がなれ、内務省への救護課の設置と社会局への発展、都道府県での社会事業部の設置、民生委員制度の前身となる方面委員制度の創設へと広がりを見せた。

1940年代以降、ケースワークのアプローチ方法として、精神分析療法的なアプローチを行う診断主義学派とクライエントをあくまでも中心におき自我の自己展開を助けることをケースワークの中心とした機能主義学派の2派が中心となった。また、世界恐慌による失業者の急増を背景として、統計調査やニードの測定、住民参加といった新たな手法が求められ、コミュニティ・オーガニゼーションが発展を遂げた。我が国では、第二次世界大戦後、連合国軍総司令部によって救貧対策にあたる専門職員である専任有給福祉吏員の指導が行われた。1950年には社会福祉主事が設置され、本格的にケースワーカーの導入がなされた。

1950年代半ば以降、診断主義学派と機能主義学派の論争の時代が大きく転換することになる。1957年に「ソーシャル・ケースワーク―問題解決の過程」を著したパールマンが両派の優れた側面を認めつつ折衷を図った問題解決アプローチを提唱し、これが現在のソーシャルワーク全体の基礎として認知されることとなる。また、ホリスが提唱した、人と状況との全体関係性への視点と働きかけを行う心理社会的アプローチによって、伝統的であった医学モデルから生活モデルが重視されるようになった。我が国では、1987年に社会福祉士、1997年に精神保健福祉士が誕生し、国内のソーシャルワークを大きく発展させる契機となった。また、1990年に社会福祉関係八法の改正がなされ、住み慣れた地域での在宅生活支援のためのソーシャルワークへと見直されることとなった。その後、2000年には社会福祉構造改革がなされ、福祉サービスがサービス提供者と利用者の契約による利用となり、サービスの質の向上や利用者の自立生活に向けた支援がソーシャルワークの重要課題となり、地域を基盤としたソーシャルワークの在り方が重視されるようになった。

ソーシャルワークは変化する社会の中で、専門的な活動としてその方法や援助過程のあり方が見直され今日までの発展に至った。また、現在においてその変化は続いており、様々な分野においてソーシャルワークの機能が求められていることから、ソーシャルワークの実践力を確かなものにし向上させていく必要がある。そのためにも、ソーシャルワークの更なる理論的発展が期待される。

 

引用・参考文献

1)社会福祉士養成講座編集委員会編 『新・社会福祉士養成講座6 相談援助の基盤と専門職(第3版)』 中央法規出版,2015年 p.52-85

 

感想など

すいません、実は教科書まとめただけなんで、たいそうなことは言えません・・・